ドバイというといまやお金持ちのイメージですが、こんな記事が話題を集めています。
「ガルフニュース」が、「ドバイの自治国と共同で約60人の乞食を相手に月の収入を調査」したところ、「物乞いだけで月に27万ディルハムを得ていた」とのこと。それを信じた中国の少年が密航したという話題も載っています。
という記事なんですが、この記事、情報が古い上に、誤りも多かったので、訂正してみます。
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ドバイというといまやお金持ちのイメージですが、こんな記事が話題を集めています。
「ガルフニュース」が、「ドバイの自治国と共同で約60人の乞食を相手に月の収入を調査」したところ、「物乞いだけで月に27万ディルハムを得ていた」とのこと。それを信じた中国の少年が密航したという話題も載っています。
という記事なんですが、この記事、情報が古い上に、誤りも多かったので、訂正してみます。
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たまごっち、という響きから、私はそんなに昔のにおいを感じないのですが、あれからもう二十年も経ってるんですね。今日は当時のブームの話。
《たまごっちは危険きわまりないおもちゃ》
— 三条友美 (@tomomisanjo) 2017年5月24日
私たちはどうしても肩書きにはつい騙されてしまう。一流大学の名誉教授という肩書で、一流誌で社説を書いてたりするとつい信じてしまう。当時は騙されたかもしれないが、10年、20年たつと、こいつバカだったかというのがはっきりとわかってくる。 pic.twitter.com/EHHyYOIMPD
当時の京都大学の教授が、たまごっちが「現実と仮想がないまぜになる」として、ブームだった1997年に書いていたことに対する批判です。
かなりのリツイートがついていますが、私がやはり気になるのは、この文章の出典をきちんとあたった人がいるのか、というところです。今日はそんなところをつらつら記事にします。
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私は、あんまり壮大ではないSF*1が好きで、レイ・ブラッドベリのいくつかの短編や、最近だとケン・リュウの『紙の動物園』が面白かったですね*2。
で、いま見たいなあと思っているのが、テッド・チャンの『あなたの人生の物語』を映画化した『メッセージ』です。チャンの小品的なSF群が私は好きなんですが、映画版はどうもちょっと壮大になっているようで、宇宙船の形が「ばかうけ」に似ていると話題になっていました。
もちろんジョークなのですが、監督自身がコメントしているので、ちょっとした話題になりました。
というわけで、今日は、この宇宙船のモデル探しです。最近時間がなくて、あんまり腰を据えた記事を書けないのがくちおしいのですが…
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ホノルル空港の正式名称が「ダニエル・K・イノウエ国際空港」に変わるという話が、ちょっと前にニュースになりました。
日本ではそこまで有名ではありませんが、日系アメリカ人初の下院議員、そしてハワイの英雄でもある方です。
ということで、元ツイートはのっけませんが、彼のこんな逸話がリツイートを集めておりました。
○第二次大戦で右腕を失った。
○日系アメリカ人初の上院議員になったとき、下院議長に「右腕をあげて宣誓を」といわれ、「議長、右手はありません。若き米兵として戦場に置いてきました」と返した
逸話は常に眉につばをつけているワタクシなので、今回のも調べてみましたが、まあ小姑のような細かい訂正になってしまいました。それでもよければお読みください。
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消防車がうどん屋にとまっていた話に関連して、ダンキンドーナツとアメリカの警察の話が話題になっていました。
ちなみにアメリカの「ダンキンドーナツ」というドーナツ屋チェーンでは、制服で来店した警察官はドーナツ無料という経営戦略を取っていて、それが店内及び周辺地域のの犯罪抑止に繋がっています。
— 鰐軍曹 (@WANIGUNNSOU) 2017年4月27日
そのお陰で画像検索するとドーナツをめっちゃ美味そうに食べる警察官の画像がめっちゃ出てくる。 pic.twitter.com/QRShXHLAj3
アメリカの「ダンキンドーナツ」では、警察官には無料でドーナツを配っている、というお話。
とはいうものの、どうもその話は都市伝説ではないか、というツイートも見かけました。
「ダンキンで警官は無料」という話、以前も聞いたことあるのだがどうも都市伝説臭くて実在を疑っている。英語で検索すると確定的なソースが出てこないかわり、「ダンキンで警官は無料って本当か?」という質問サイトがいくつも引っかかるw(続https://t.co/Ze0YJwgbJP
— 瀬川深@チューバはうたう・ゲノムの国の恋 (@segawashin) 2017年4月28日
さあ、本当のところはどうなんでしょう、という事で調べてみました。今回はお金も使って結構がんばったので、広めてもらえるとうれしいなあ。
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誰もが一度は聞いたことある言葉、「水面を優雅に浮かぶ白鳥も実は水面下では必死に足をもがいてる」は、嘘だったという話。
「水面を優雅に浮かぶ白鳥も実は水面下では必死に足をもがいてる」
— 秋月 (@akodama) 2017年4月20日
実際に白鳥の近くに寄ってみたらあいつら浮力で浮いてますぜ
移動するとき少し足を掻くだけですぜ
#信じていたのにウソだった知識 pic.twitter.com/ESHznTmpkj
確かに、そんなに必死な感じではないですねえ。
さて、今回はその真偽ではなく、初出についてです。このツイートの返信には、『巨人の星』の花形くんの言葉が原因ではないか、というお話があります。
@akodama @sayori27 梶原一騎のせい。 pic.twitter.com/G0RtycXNj5
— ミスターK (@arapanman) 2017年4月22日
花形くんは、
青い水面に美しく優雅に浮かぶ白鳥は/
しかしその水中にかくれた足で絶え間なく水をかいている/けっている/
だからこそ/
つねに美しく優雅に浮かんでいられる
ぼくはその白鳥であるためにも星くん…/
きみを打つ!
と言っています。
なるほど、広まったのはこのセリフかもしれません。しかし、これを「梶原一騎の創作」とまで言っていいのか*1、というのも疑問に思いました。
というわけで、今回はその初出探しです。一応追えるところまでは追いましたが、今回は図書館に行かずにネットの海だけで考えたので、何か追記があればぜひはてブにでもください。
*1:たとえばwikipediaの記述。
ちなみに、「優雅に泳ぐ白鳥も水面下では激しく足を動かしている」というフレーズが、漫画『巨人の星』の作中で登場人物の台詞として語られたことから有名になっているが、これは原作者の梶原一騎による創作であり、実際にはそれほど激しく足を動かしているわけではない。