ネットロアをめぐる冒険

ネットにちらばる都市伝説=ネットロアを、できるかぎり解決していきます。

トランプ大統領は選挙演説で拉致被害者に言及していない、今はなき大統領のための

ツイートそのものは取り上げませんが、百田先生が言及していた以下の内容のツイートが気になりました。

 

・トランプ氏は選挙中のラリーの演説で、毎回横田めぐみさんの話をしていた。

・安倍元首相の名前も毎回出していた。

 

本当かどうか、調べてみました。

 

【目次】

  • 拉致被害者への言及はない
  • 安倍元首相への言及はある
  • なぜ言及するのか
  • 今日のまとめ

 

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「マルちゃん正麺」は炎上したのか、沈黙(できないわたしたち)

少しツイートでも呟きましたが*1、以下のマルちゃん正麺のツイートが「炎上」していると話題です。

 

 

こちらの漫画の、特に最後のページで、洗い物をしておらず、帰ってきた妻にも洗わせている部分に批判が多くついた(と思われている)ようです。

 

クレームをつけた人よりもそれに反論する人の声の方が大きいので、問題がよく見えなくなっているのはいつものことですが、時系列をまとめながら、こういう炎上案件にどのように我々部外者は対処していくべきなのか、ちょっと考えてみたいかと思います。私のツイートから来た人は、最後のまとめを読めば、どうして訳のわからないツイートをしているか理由がわかるかと思います。

 

【目次】

  • 時系列の確認
  • 「マルちゃん」はどの程度語られていたか
  • 批判の批判が炎上状態を生む
  • 今日のまとめ

 

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中国から投票用紙が送られてくるのはなぜなのか、神の子どもたちはいつまでも踊る

今日はツイッター速報なるアカウントから。

 

 

開票作業のライブ中継中に、「SF Express(順豐快遞)」という封書が映って、「中国の工作だ」みたいな話で一部の界隈が盛り上がっていました。

 

私も呟きましたが、一部思い違いもあった*1ので、改めて記事にしたいと思います。

 

*1:

開封していなさそうなので票に加えていないだろうと呟きましたが、後述するように、在外投票で民間の配送会社を使うことは認められているので訂正します

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大統領選の投票用紙は追跡できるのか、世界の終りとインテリジェンス・インボーランド

マクルーハンの続きも書きたいんですが、今日は時流に乗ってアメリカ大統領選の話。まー、いろんな話がありすぎて、選び放題という感じなのですが、この話題。アノニマスポストなのは許してちょうだい。

 

 

「投票用紙にはGPSのチップが埋められてい」るとのことで、バイデン氏が不正投票に関与した投票用紙はすぐに不正がばれてしまうだろう、というようなお話になっています。

 

なかなか、ネットロア的に面白い流れだと思ったので、このお話のあれこれを検証してみました。ちょっと調べてみると、もうすでに英語圏では検証されつくした話題のようですので、情報のまとめという感じです。

 

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白人のアメリカ人女性がノーベル文学賞をとることの意味について

皆さんお元気ですか。ご無沙汰しております。なかなかこちらの記事を更新する暇がない日々を過ごしております。

 

今日はノーベル文学賞のこの呟きについて。

 

 

というのがバズってました。リプには、以下のような反論もあります。

 

 

どちらが正しいというより、今回のグリュック(Louise Glück)氏のコメントはどちらの意味も含んでそうだな、と思いましたので、英語圏でのこの話の捉え方をまとめてみました。今回は検証と言うよりそれこそ生存アリバイ作りのまとめ記事なんでご容赦のほどを…

 

【目次】

  • 「アメリカ人」はどの程度受賞しているか
  • グリュック氏の発言
  • 英語圏メディアの論評
  • 今日のまとめ

 

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「紙」の方が誤りを見つけやすいのか、我らの時代のコピペ的フォークロア

ご無沙汰です。ただいま、わらじを三足くらい履いておりまして、なかなかこのブログを更新できませんでした。こっそり色々調べてはいたんですが。

 

で、今日は久しぶりにこんな話題。

 

 メディア批評の先駆者、カナダのマーシャル・マクルーハン(1911~1980年)は紙のほうが間違いに気づきやすい理由について、「反射光」と「透過光」の性質の違いを指摘した。前者は本を読むとき、いったん紙に反射してから目に入る光。一方、後者はパソコンやテレビの画面を見る際、直接目に入る光を指す。

 紙に印刷して読むとき、すなわち反射光で文字を読む際には、人間の脳は「分析モード」に切り替わる。目に入る情報を一つひとつ集中してチェックできるため、間違いを発見しやすくなるのだ

 これに対し、画面から発せられる透過光を見る際、脳は「パターン認識モード」になる。送られてくる映像情報などをそのまま受け止めるため、脳は細かい部分を多少無視しながら、全体を把握しようとする。細部に注意をあまり向けられないので、間違いがあっても見逃してしまう確率が高くなる。

「紙」に印刷すると間違いに気づく理由 | リコー経済社会研究所 | リコーグループ 企業・IR | リコー

 

少し呟きましたが、このマクルーハンの「反射光」と「透過光」の話、日本にだけ出回る都市伝説の様相でしたので、細かく調べてみました。

 

【目次】

  • 『メディアの法則』の引用
  • 誰の研究なのか?
  • 本当にクルーグマンなのか?
  • 「透過光」は具体的なのか?
  • 日本でなぜ広まったか(暫定版)
  • 今日のまとめ

 

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「新型ブニヤウイルス」を報じるテレビ朝日がちょっとよくない話

タイトルの通りです。こんな記事が話題になっていました。

 

「新型ブニヤウイルス」というウイルスに感染し、中国で7人が死亡していることが分かりました。

中国で「新型ブニヤウイルス」7人死亡…60人が感染

 

聞きなじみのない言葉で、また「新しい」ウイルスが中国で発見されたのか、と思いますが、ちょっと事情が違いそうなので、短くまとめました。

 

【目次】

  • 「新型」だけど、報告は2009年
  • 日本でも報告されている
  • 中国ではどの程度広がっているか
  • テレ朝はどう報じたか
  • 今日のまとめ

 

 

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