ネットロアをめぐる冒険

ネットにちらばる都市伝説=ネットロアを、できるかぎり解決していきます。

マジックに失敗したマジシャンと女性のその後

マジックに失敗したマジシャンの話がニュースになってます。

blog.livedoor.jp

動画は閲覧注意ではありますが、紙袋のどれかに上向きの釘が入っていて、手で思い切り紙袋をつぶして、最後まで釘を残すというマジックのようで、それに挑戦した女性キャスターの手に、見事にぶっささってしまったという動画です。

 

実際とっても痛そうだし、スタジオの空気も微妙な感じなのではありますが、「これも含めてフェイクではないか?」というようなコメントもちらほらありますので、今日は手短に事実を検証したいと思います。

 

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まず、この番組は「Pytanie na śniadanie」という、ポーランドの情報番組のようです。

 

Pytanie na śniadanie

 

月~土の朝8時から11時まで放送しており、直訳すると「朝食のための質問」、朝の時間に、いろいろな分野のマイスターを呼び、いろいろな課題に答えていく、みたいな番組みたいですね。朝イチみたいな感じでしょうか*1

 

で、今回はマジシャンを呼んだわけです。名前はPan Zabek。英語ソースのmirrorによれば、ポーランド版「Got talent」というオーディション番組でセミファイナリストになったとか。個人ページもあります。

Iluzjonista pokazy iluzji, magii – Pan Ząbek

 

で、手に釘がささっちゃったのがMarzena Rogalskaさんで、この番組のキャスターのようです*2

 

実は彼女のFacebookは、今回の事故後に更新されています。

www.facebook.com

ポーランド語なのでGoogle頼みですが、「サポートありがとう。私は生きています。全て元通りです」みたいなことを書いていて、あのマジシャンと一緒に映っているビデオも投稿されています。

 

やっぱりポーランド語なので、何を言っているかわからんのですが、「心配しないで、私たち仲良しよ」という気持ちは伝わってきます。ちょっと手の包帯が痛々しいですが。

 

というわけで、どうやらこのマジック失敗動画は本当のようです。このロシアンルーレットマジックは、古典的で地味な感じもあるのですが、こういう失敗もあるんですねえ。

ちなみに、本来だったらこうなるはずです↓

www.youtube.com

 

うーん、これ結構、やるほうは怖いですね。あまりマジックっぽくない感じもするんですけど、絶対に刺さらないようにするトリックがあるんですかね。