さて、毎年恒例、「報道の自由度ランキング」のお時間がやってまいりました。2020年から観測し始めてはや5年目(過去記事参照ベースで言えば7年目)。毎年不自由さを感じる今日この頃ですが、果たして今年はどうだったのでしょうか。
過去記事はこちら。
- 朝日新聞の報道
- 2023年との違い
- 日本の海外で影響力低下
- 今日のまとめ
さて、毎年恒例、「報道の自由度ランキング」のお時間がやってまいりました。2020年から観測し始めてはや5年目(過去記事参照ベースで言えば7年目)。毎年不自由さを感じる今日この頃ですが、果たして今年はどうだったのでしょうか。
過去記事はこちら。
お久しぶりです、生きてます。
正直、もうあまりこのブログを更新することはないかなと思うんですが、「報道の自由度」については、他の誰も書かないので、細々記録を残していこうと考えています。
さて、2020年から観測している*1、国境なき記者団(以下RSF)による、「報道の自由度ランキング」が今年も発表されました。金太郎飴のように「SNS上で記者が攻撃されている」しか報道してこなかった朝日が、去年はなんと、記事にすらしない、という英断(!)を下して界隈を賑わせました。さあ、今年はいったいどうなっているのか…!
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日本ファクトチェックセンター(以下JFC)は、ずいぶんと幸先の悪い出だしになっていて、他人事ながら心配です。
ちょっと気になったのが次の記事。
「イオンでATMやクレジットカードが使えなくなると店員が説明している」というツイートが拡散していますが、内容が不正確です。イオン銀行で10月7日から11日まで、ATMやネットバンキングなどが休止になりますが、イオンカードのクレジット払いは通常通りです。ツイートに関連した世界的な陰謀論も、一部で語られています。
いわゆる陰謀論というヤツで、JFCはイオン銀行のHP及びコメントをもって「不正確」としていました。この記事はなかなか荒れているんですが、私が気になったのは、「何を誰に伝えたいのか」がよくわからないな、という点でした。
というわけで、今回のツイートを、自分だったらどうやってアプローチするかなと考えながら検証し直してみました。ちなみに私はGoogleからもYahooからもお金をもらっていません。
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このNEWSポストセブンの記事を鵜呑みにした言説でしばし盛り上がっていました。
これによれば、エアコン1台を止めることで期待できる節電効果(1時間あたりの消費電力)は130ワット。一方、液晶テレビを1台消すと220ワットとなる。
単純に比較しても、テレビを消す節電効果は、エアコンの約1.7倍にもなるということだ。
この記事自体は2011年8月10日とかなり古め。いつもは「ポストw」みたいな感じで蔑むのに、こういう都合のいい記事には調子よくのっかるんだから…と思ってちょっと調べていたら、さっさとファクトチェックの記事が出てしまいました。
ご自身が「火元」ではないかということで、なるほど、こういう方でも失敗はあるんですねと、失敗の多い私は安心しました*1。
上記の記事を読んでいただければ、当初私の書きたかったことが書かれているのでいいっちゃいいんですが、せっかく野村総研にも問い合わせたので、少し違う視点から今回の件を取り上げてみようと思います。
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*1:
念のために書くと氏の記事はアーカイブされております。さすがにリンクを貼る意地悪なことはしませんが
この前『崖の上のポニョ』が金曜ロードショーで放映された際、こんなツイートが話題になってました。
フジモト「これは除草剤ではありません」
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) 2022年5月6日
フジモトは、ジュール・ヴェルヌのSF小説『海底二万マイル』に登場する潜水艦・ノーチラス号の唯一のアジア人で、少年のころにグランマンマーレ(後に登場:ポニョのお母さん)と出会い、恋に落ちたそうです。➡️続く#崖の上のポニョ #金曜ロードショー pic.twitter.com/YqHyrQJFca
私が気になったのが「ノーチラス号の唯一のアジア人」という部分で、そんなヤツでてきたかな…と思ったので、調べてみました。結論だけ書くと、「宮崎監督の設定上の話で、〈唯一のアジア人〉は不正確」という感じです。
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今年も「報道の自由度ランキング2022」が公表されました。
これは毎年、国境なき記者団(RSF)が発表する、各国のジャーナリズムの自由度を公表するものです。
ところが、日本の報道機関は、あまりこれを正確に伝えていません。
各紙ひどいといえばひどいんですが、特に朝日は突出していて、2018年の「報道の自由度ランキング」の記事から、「記者が「反愛国的」なことを書くと「SNS上で攻撃される」」という内容のみを金太郎飴のように毎年書き続けています。RSFが毎年指摘している「スポンサーのご機嫌うかがいによる自己検閲」や「記者クラブの排外的課題」についてはいっさい書こうとしてないんですね。「報道の自由度ランキング」について書けば書くほど、日本の「報道の不自由さ」が明るみに出るという、なんとも残念なおはなしになっているわけです*1。
そんな感じなので、5月3日にRSFが今年のやつを公表した際、「もしや朝日に先んじて予想した記事をかけるのではないか…?」と、大胆に書いたのがこちら。
報道自由度、日本71位 ウクライナ情勢などによる規制強まる
国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)は3日、2022年の「報道の自由度ランキング」を発表した。調査対象の180カ国・地域のうち日本は71位(前年67位)と順位を落とした。
日本の状況について、報道について自由と安全を比較的保っているとしながらも、「中傷的」と見なされる投稿をリツイートしただけで政治家から裁判を起こされたり、東京電力福島第一原発といった「反愛国的」テーマを扱ったり、政権を批判したりする記者がSNS上で攻撃を受けていると指摘した。
ウクライナ情勢をめぐり、独立系メディアなどを「外国の手先」と見なし、軍事的検閲を行っているロシアは155位(昨年150位)で、厳しい統制環境にあることが指摘された。
1位は昨年と同じノルウェーで、4位までをデンマークなど北欧諸国が占めた。米国は42位(昨年44位)で、日本は主要7カ国(G7)の中で最下位。中国は175位(昨年177位)だった。
さあ、実際のところどうだったんでしょうか…!とワクワクしていたら、たいへん悲しい結果になりました…
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日本の貧困は「政策ミス」であるとする画像が出回っています。文字起こしすると、以下の通り。
カナダの大学の経済学で取り上げられたそうだ。日本の貧困者は薬物もやらず、犯罪者の家族でもなく移民でもない。教育水準が低いわけでもなく、怠惰でもなく勤勉で労働時間も長く、 スキルが低いわけでもない。世界的にも例の無い、完全な「政策のミス」による貧困だと
実はこのコピペ、出所がそこそこはっきりしており、「カナダの大学」自体は出所不明で、どうやら間違いのようなんです。ただ、それを元にこの話自体を「迷信」として処理する方がいたので(そして元ネタとする情報が誤っている)、既に前から指摘されていたのですが、一応まとめてみることにしました。
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