ネットロアをめぐる冒険

ネットにちらばる都市伝説=ネットロアを、できるかぎり解決していきます。

【令和6年版】「報道の自由度2024」の報道の仕方から不自由を見る

さて、毎年恒例、「報道の自由度ランキング」のお時間がやってまいりました。2020年から観測し始めてはや5年目(過去記事参照ベースで言えば7年目)。毎年不自由さを感じる今日この頃ですが、果たして今年はどうだったのでしょうか。 過去記事はこちら…

【令和5年版】「報道の自由度2023」の報道の仕方から不自由を見る

お久しぶりです、生きてます。 正直、もうあまりこのブログを更新することはないかなと思うんですが、「報道の自由度」については、他の誰も書かないので、細々記録を残していこうと考えています。 さて、2020年から観測している*1、国境なき記者団(以…

イオンでATMが使えなくなるのは「不正確」か、世の中に不満があるなら

日本ファクトチェックセンター(以下JFC)は、ずいぶんと幸先の悪い出だしになっていて、他人事ながら心配です。 ちょっと気になったのが次の記事。 「イオンでATMやクレジットカードが使えなくなると店員が説明している」というツイートが拡散していますが…

テレビの方がエアコンより節電効果が高いのか、見たいものを見たい

このNEWSポストセブンの記事を鵜呑みにした言説でしばし盛り上がっていました。 これによれば、エアコン1台を止めることで期待できる節電効果(1時間あたりの消費電力)は130ワット。一方、液晶テレビを1台消すと220ワットとなる。 単純に比較しても、テレビ…

ポニョのフジモトは海底二万里のクルーなのか、情報の貝拾い

この前『崖の上のポニョ』が金曜ロードショーで放映された際、こんなツイートが話題になってました。 フジモト「これは除草剤ではありません」フジモトは、ジュール・ヴェルヌのSF小説『海底二万マイル』に登場する潜水艦・ノーチラス号の唯一のアジア人で、…

【令和4年版】「報道の自由度2022」の報道の仕方から不自由を見る

今年も「報道の自由度ランキング2022」が公表されました。 rsf.org これは毎年、国境なき記者団(RSF)が発表する、各国のジャーナリズムの自由度を公表するものです。 ところが、日本の報道機関は、あまりこれを正確に伝えていません。 各紙ひどいとい…

日本の貧困は政策のミスなのか、ネコを信じよ

日本の貧困は「政策ミス」であるとする画像が出回っています。文字起こしすると、以下の通り。 カナダの大学の経済学で取り上げられたそうだ。日本の貧困者は薬物もやらず、犯罪者の家族でもなく移民でもない。教育水準が低いわけでもなく、怠惰でもなく勤勉…

「報道の自由度ランキング2022」の新聞記事を予想する

【5/6更新】 ちゃんとした記事を書きましたので、下記をご参照ください。 www.netlorechase.net *** さて、さきほど「報道の自由度ランキング2022」が公表されました。 rsf.org これは毎年、国境なき記者団(RSF)が発表する、各国のジャーナリズムの自…

ロシアのオリンピック選手はうつろな目をしているか、曇りなきまなこで見定めよう

ロシアのオリンピック選手が、プーチン大統領と面会した際の画像がバズってました。 https://www.sports.ru/tribuna/blogs/interval/3037105.html 少々みなさんうつろな目をしていますが、投稿主はこれが「全てを物語っている」としています。つまり、みんな…

イギリス人はエーデルワイスが嫌いなのか、半径五メートルの世界

既に元ツイートは削除されているのですが、サウンドオブミュージックの「エーデルワイス」に関するこんな話が盛り上がってました。 togetter.com イギリスでは「第三帝国」を思い出すから嫌われているという内容ですが、それに対して、「いやサウンド・オブ…

「破局噴火」はどうして広まったか、学術用語に歴史あり

トンガの噴火は、その地理的条件から情報が圧倒的に少なく、いろいろと不確かな情報が出回っていました。 その中でも、「破局噴火」はトレンド入りするほどそこここでささやかれていましたね。 「破局噴火」のTwitter検索結果 - Yahoo!リアルタイム検索 しか…

信頼できるメディアはテレビなのか、私をたたかないで

大変久しぶりです。特に何かあったわけではなく、単純に忙しい日々でした。 世間から忘れ去られてしまう前に、ちょこっと記事を書こうと思います。こんな画像がバズってました。 信頼できるメディアは?→ 1位「テレビ」、2位「新聞」、3位「ラジオ」(池…

メダルを最初に噛んだのは誰か、どこであれ写真が見つかりそうな場所で

お久しぶりです。名古屋市長のメダル噛みがなかなかにぎわっておりますが*1、シドニー五輪の高橋尚子氏の金メダルの写真を出して、「若い子はこの行為を知らないんじゃなかろうか」みたいなツイートを目にしました*2。 読みようによっては、高橋尚子氏からメ…

バッハ会長は「犠牲が必要だ」と言ったのか

今日は短め、オリンピック関係。 バッハ会長のこんな発言が怒りを買ってます。 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が22日の一部報道で、国際ホッケー連盟のオンライン総会で「五輪の夢を実現するために誰もがいくらかの犠牲を払わないといけ…

大阪のコロナの死者数はインドより多いのか

今日はこの記事が気になりました。 「政府の会議の資料に人口100万人あたりの死者数のデータがあるのですが、大阪は19・6人(5月5日時点、以下同)。インドの15・5人、メキシコの16・2人、米国の14・5人より上回っており、惨状というほかありません。兵庫県…

ゴミ箱のドリンクホルダーはなんのため、リサイクルのドイツ幻想

さて、お休みしてたぶん、なるべく更新していきます。 こんな写真を載せたツイートがちょっとだけバズっていました。 https://m.facebook.com/lodzkiepromujedesignthinking/photos/a.699792060167482/2227405524072787/?type=3&source=57&paipv=0より ツイ…

読書は68%もストレスを軽減するのか、読書の可不可

以下の内容の「読書がストレスを軽減する」というツイートがバズっていました。実は二年ちょっと前に既に検証していたブログがあったので、そちらをリンクしておきます。 ・どの活動によってストレスレベルが一番下がるのかを調べた。・検証の結果、読書が 6…

「報道の自由度2021」の報道の仕方から不自由を見る

大変お久しぶりというか、皆様覚えておいででしょうか。実務や請け負った仕事がタイヘン忙しく、4カ月も放置してしまいました。お約束していた方との記事も作れず無念です。 今日は生存報告と共に、去年の記事の焼き直しでございます。 www.netlorechase.ne…

【情報求ム】雨乞銭は存在するのか、どこであれ資料が見つかりそうな場所で

少々旧聞ではございますが、以下の話題を覚えておいででしょうか。 変形された五円硬貨が、賽銭の中から見つかりました硬貨を意図的に傷つけるのは犯罪です pic.twitter.com/oN5Cn7vPW0 — 丹波 高山寺 (@Tanba_Kosanji) 2020年11月19日 この五円硬貨が、実は…

トランプ大統領は選挙演説で拉致被害者に言及していない、今はなき大統領のための

ツイートそのものは取り上げませんが、百田先生が言及していた以下の内容のツイートが気になりました。 ・トランプ氏は選挙中のラリーの演説で、毎回横田めぐみさんの話をしていた。 ・安倍元首相の名前も毎回出していた。 本当かどうか、調べてみました。 …

「マルちゃん正麺」は炎上したのか、沈黙(できないわたしたち)

少しツイートでも呟きましたが*1、以下のマルちゃん正麺のツイートが「炎上」していると話題です。 親 子 正 麺 1/2 全8ページ【第1話】本日配信❗️あの夫婦にかわいい家族が増えて、ページ数も大増量!#ながしまひろみ 先生(作画)のかわいい絵に悶絶で…

中国から投票用紙が送られてくるのはなぜなのか、神の子どもたちはいつまでも踊る

今日はツイッター速報なるアカウントから。 【悲報】 米大統領選、郵便投票の用紙、中国のSF Expressが発送したことを確認し、衝撃を受けた https://t.co/E7VESARGe8 — ツイッター速報〜BreakingNews (@tweetsoku1) 2020年11月7日 開票作業のライブ中継中に…

大統領選の投票用紙は追跡できるのか、世界の終りとインテリジェンス・インボーランド

マクルーハンの続きも書きたいんですが、今日は時流に乗ってアメリカ大統領選の話。まー、いろんな話がありすぎて、選び放題という感じなのですが、この話題。アノニマスポストなのは許してちょうだい。 篠原常一郎氏「C国で印刷した偽投票用紙がカナダ経由…

白人のアメリカ人女性がノーベル文学賞をとることの意味について

皆さんお元気ですか。ご無沙汰しております。なかなかこちらの記事を更新する暇がない日々を過ごしております。 今日はノーベル文学賞のこの呟きについて。 ノーベル文学賞を受賞した人が「白人でアメリカ人のわたしが受賞して驚いた」という話は、今のアメ…

「紙」の方が誤りを見つけやすいのか、我らの時代のコピペ的フォークロア

ご無沙汰です。ただいま、わらじを三足くらい履いておりまして、なかなかこのブログを更新できませんでした。こっそり色々調べてはいたんですが。 で、今日は久しぶりにこんな話題。 メディア批評の先駆者、カナダのマーシャル・マクルーハン(1911~1980年…

「新型ブニヤウイルス」を報じるテレビ朝日がちょっとよくない話

タイトルの通りです。こんな記事が話題になっていました。 「新型ブニヤウイルス」というウイルスに感染し、中国で7人が死亡していることが分かりました。 中国で「新型ブニヤウイルス」7人死亡…60人が感染 聞きなじみのない言葉で、また「新しい」ウイルス…

ニューヨークタイムズはなぜソウルに移転したのか、一人称複数

今日はリテラの記事。ニューヨークタイムズ(以下NYT)が、アジアの拠点を香港からソウルに一部移転するという話。 当然の措置だと思うが、問題は、ニューヨークタイムズが、香港の代わりに、日本の東京でなく韓国・ソウルを選んだ理由だ。(中略) 言い換え…

WHOはなぜ成田空港の写真を使ったのか、RTピープル

みなさんお元気ですか。私は最近どうも疲れ気味で、色々な資料*1を借りてきては読み込むのですが、いまいち記事を書く気になれなくて、全てが放置されています(長めの近況報告)。 とはいっても、何か書かないと死んでいると思われそうなので、とりあえず目…

パワーポイントを禁止している企業たちのアレコレ、パワー・ポイントはお好き?

*6/29 誤字訂正 最近ちょっとやる気がでないので、今日は簡単検索記事。 TLで流れてきたバズっていたツイートに、こんな内容のものがありました。 ・AMAZON、LinkedIn、Facebook、トヨタは、社内会議でのパワーポイントの使用を禁止されている。 さっくり調…

【検証中】小池百合子はマニキュアを塗りながら被災者を追い返したのか、ゆりこくん、東京に巣食う

最近話題になっている『女帝 小池百合子』(文藝春秋 以下『女帝』)の中の、こんなエピソードが話題になっています。 地元・芦屋の女性たちが阪神淡路大震災の陳情に行くと小池氏は指にマニキュアを塗りながら一度も顔を上げずに応じ、 「もうマニキュア、…