ネットロアをめぐる冒険

ネットにちらばる都市伝説=ネットロアを、できるかぎり解決していきます。

ヒアリに刺されても死なないのか、後片付けが大事

ヒアリの生物学―行動生態と分子基盤

すっかりヒアリという言葉が定着した日本ですが、「アメリカでは年間100人死亡」という言説が、環境省が否定したという話が、現在まとめサイトなどで広まっています。そのソースが日テレのニュースなんですが、記事タイトルが「ヒアリ死亡例確認できず 環境省HP削除」というもの。

 

web.archive.org

 

記事内でこう書いています。

 

国内で相次いで発見されているヒアリについて、海外での死亡例は確認できなかったとして、環境省はホームページから表現を削除した。

 

アメリカ農務省の報告などに基づいて「アメリカで年間100人程度の死亡例もある」などとしてきたが、専門家からの指摘で死亡例が確認されていないことが分かったという。

 

私は、今回の日テレの記事は、誤報に近いものがあると思いましたので、以下簡単に訂正してみたいと思います。

 

 

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キアヌのゲイ疑惑のコメントのコピペの出所、可能性の王国

2年ほど前に、キアヌのゲイ疑惑に関するコメントについて記事を書きました。

 

www.netlorechase.net

 

コメントのコピペはこんな感じ。

 

インタビュアー「キアヌ、君はゲイであるという噂もあるし、バイセクシャルであるとも言われている。
本当のところは、どうなんだい?」

キアヌ「僕がその噂を否定するのは簡単だ。けれどそんなことをすれば僕はゲイやバイセクシャルの人間であると思われたくないということになるだろう? 

それはひとつの差別意識の表れだよね。

ゲイだと思うなんて酷い、バイセクシャルの人間だと決めつけるなんて失礼だとそんな風に考えること自体が、実はひどく差別的なんだから。

セクシャリティにかかわらず、僕は僕だよ。
僕の俳優としての評価は、セクシャリティとは無関係だ。

だからその質問に対する答えはたった一つ、『ノーコメント』だよ」

 

有名なコピペなので、見たことがある人もいるのではないでしょうか。

 

ただ、出所についてはどうしてもわからず、記事は中途半端な感じで終ってしまいました。

 

しかし、twitterでフォロワーさんから、掲載誌について教えていただきましたので(ななもさんありがとうございます)、リライトという形で改めて記事にしたいかと思います。

 

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朝日の「隠れ待機児童ワースト10」の気になるところ、オープンソースの共通化

朝日のこんな記事が目に付きました。

 

digital.asahi.com

 

朝日新聞が87の自治体を調べ、「隠れ待機児童」のワーストランキングを作ったものです。もちろん記事の主意は、現在の「待機児童」の数が実態に合っていないものなので、その課題を浮き彫りにするものではありますが、私としては、この「ワーストランキング」がとても気になりました。

 

私個人の意見としては、このランキングの問題点は大きく2つあり、①人口比が全く違う都市でランキングをつくることの意味②「隠れ待機児童」の定義のあいまいさをあげます。記事にするまでもないかと思いツイートしたのですが*1、内容をまとめたいと思い、検証してみました。

 

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ドイツの「同性婚」報道は世界でどのように伝えられているか、ひとりをこえてゆけ

先ごろ、ドイツで「同性婚」の合法化案が可決されたとして、大きく報じられました。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

この「同性婚」という日本語に対して、以下のようなツイートが、私の興味を引きました。

 

ドイツでは、「同性婚」という言葉ではなく、「全ての人」の「婚姻」という形で報道されているとのこと。日本の人権意識の低さをツイート主の方は指摘しています。

また、反響の大きさに詳しい説明が必要と感じたのか、自身のブログでもご自身の発言の意図について、詳しく説明されております。

 

torayoshi.net

 

上記記事には以下のような説明が付け加えられています。

 

ということで、同性とかいう言葉は出てこないんです。詳細を読んでいくとメルケル首相の発言なんかにはそういう言葉も出てきますが、メディアはほとんどその言葉を使っていません。

 

 

細かいところが気になる私としては、果たして本当にドイツでは「同性婚」という言葉が使われていないのか、これは日本だけの現象なのか、他の国ではどうなのか、というところを調べてみました。

 

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【追記その2】高野山の猫禁止にまつわるエピソードの真偽について、本日はスピード重視

岩合光昭の世界ネコ歩き (写真文庫)

【6月28日追記】

金剛峯寺に問い合わせしたところ、さっそく返信が来ました。対応が早いのが素敵ですね。ちなみに金剛峯寺にしたのは、やっぱり総本山として元締めっぽいからです。

 

あくまで、テレビでの放映された見解は無量光院の僧侶の見解であり、「金剛峯寺の立場としての明確な回答はいたしかねる」とのことでしたが、個人的な意見として以下のように回答を頂きました。

 

猫の入山禁止の件ですが、明確な決まりがあったわけではなく、文献もございません。あくまで実生活を送る僧侶たちの間での口伝えであり、一種のジョークのようなものであったと思われます。

 

この回答から推察できることは、

 

①「猫の入山禁止」説は現代の高野山の僧侶の間では共有されている

②ただし、女人禁制のような明確な戒めではなく、冗談めかして語られているもの。

 

ということです。推測を重ねるなら、②のように冗談のように語られるのであれば、それだけ昔から高野山は猫がいて、僧侶の間でも飼っているかはともかく、親しみある存在だったのではないでしょうか。だからこそ、既に書いたように、明治の浄規では、不浄の観点から、わざわざ猫を取り上げて飼育の禁止という項目を立て、それが時代がくだり、「猫の禁止」だけが情報として残り、「いやだってかわいすぎるから」というような尾ひれがついて、都市伝説のように僧侶間で伝わっている、というところではないでしょうか、というのが今回の私の見解です。

 

詳しく調べるなら、この「猫の入山禁止」のエピソードが果たしてどの程度昔から高野山で伝わっているのか、エピソードのパターンがどのていどあるのか、というところを探れると、元ネタにたどりつけそうですが、実地のフィールドワークが必要になりそうなので、まあ、いつか年を取って暇でもできたら調べてみたいと思います。

 

しかし、いずれにしろ、「世界一受けたい授業」のような伝え方だと、まるで明確な法規でもって「猫の入山が禁止」されていたように捉えられるので、伝え方としては誤解を招きますね。そうではないことは、今回の回答や、私が調べた動物と高野山の関係から十分推察ができると思われます。

 

【追記終わり】

 

 

高野山というと女人禁制の歴史が有名ですが、実は他にも禁止された動物がいた、というのが話題になっています。

 

j-town.net

 

なんと、猫の入山が禁止されていたんですね。これは、6月24日に放送された「世界一受けたい授業」で、実際に高野山の僧侶として活躍しているスイスの方からの問題。

その理由として、

 

あまりのかわいさから修行の妨げになるという理由で 入山が禁止されていたのです。

 

とのこと。これがネット上で話題になっています。

 

話題になっていますが、私はこのエピソードに少々疑問を抱いていて、今回資料が少なめで恐縮なんですが、誰かが指摘する前に、スピード重視で記事に仕上げたいと思います。求む詳しい情報。

 

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「○○のせいで罪を犯した」は有り得ないというアメリカの調査は存在しない、パスカルの賭け

とある漫画家の方法を真似て犯罪を犯したという人がいて、表現の自由などとからんで色々と物議をかもしていました。

 

www.huffingtonpost.jp

 

それに関連して、私は2万件近いリツイートをとっている、とあるツイートが気になったんですが、諸般の事情でそのまま引用できないので*1、概要を記すと、

 

◎アメリカ政府がハーバード大に依頼した調査があった。

◎「ナントカの影響で罪を犯した」というのは罪から逃れたいだけということがその調査によって立証された

 

とのこと。

 

で、この方はソースとして以下の本を挙げています。

 

Grand Theft Childhood: The Surprising Truth About Violent Video Games and What Parents Can Do (English Edition)

Grand Theft Childhood: The Surprising Truth About Violent Video Games and What Parents Can Do (English Edition)

 

 

というわけで読んでみたんですが、そんな結論はどこにもなかったので、上記研究の概略を記してみたいと思います。

 

*1:

誰かと思ったら、この前のブルーギルの不正確な表現をツイートしている方なんですね。

 

www.netlorechase.net

ツイートの転載は有料云々の旨にまたびびっているので、まあ、お暇な方は適当にぐぐってみてください。

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北欧では妖精の土地調査を行うのか、更新が滞っております

みなさんは妖精を信じますか? 北欧では広く信じられているようで、こんな話が。

 

 

確かに、日本では妖精というより、もうちょっと八百万の何か、という感じですよね。

 

しかし、この「北欧の公的機関が土地調査をする際に妖精の有無を確認する」という部分がとても気になったので、調べてみました。

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