万引きは日本だけに限らず、世界中で悩みの種になっているようです。
ある海外のスーパーで、万引き犯を捕まえるのではなく、祝っちゃおうという動画が公開されていました。花束にケーキまで振舞われて、万引きした女性は無言で立ち去りました。
んー、この動画は本当なんですかねえ。それともテレビショー系なんですかねえ。
まずこの動画のスーパーはどこの国なんでしょう。ヒントになるのは、店長らしき男性が持っている紙です。こう書いてあります。
HEMA Amstelveeg feliciteert de 10.000ste WINKELDIEF!
(HEMA Amstelveegでのおめでたい10000人目の万引きです!)
調べてみると、HEMAというのはオランダのスーパーのようで、チェーン展開しているなかなか大きめのお店みたいです。
調べる過程でわかったのですが、そもそもこの動画、はちまさんなどに載っている動画は今年の8月11日が投稿日になってますが、そもそもオリジナルは2006年4月12日になるようです。えらい古い動画を引っ張り出してきましたな。
WINKELDIEFが万引きという意味らしいですね。今度はオランダ語ですよ。
というわけで、2006年あたりのHEMAとWINKELDIEFに関する記事を探してみます。オランダ語は文法は英語に似ているようなので、なんとなーく、単語を調べると書いてあることがわかります。なんとなーくですけど。
そうすると、次の記事が引っかかります。2006年4月4日。*1
Google先生に頼りながら訳してみると、
・HEMAはよく盗まれる5品目を値下げすることにした。
・TOP5はサプリや充電電池、リップグロスなど。
・これらの品目は別の棚に並べられ、常に5台の監視カメラで監視される。
HEMAは2006年4月4日にこのような万引き防止キャンペーン的な公表をして、そして動画の投稿日が4月12日。動画の投稿者がHEMAの関係者かわかりませんし、彼がどこからこの動画をとってきたのかも不明ですが、これは関係あるんじゃないかと思いませんか?
決定的なインフォメーションを見つけられなかったので、残念ながら推測になりますが、恐らくこの動画は、HEMAが2006年に行った万引き防止キャンペーンの一環なんだと思います。その意味ではヤラセの動画です。ただし、この女性がエキストラなのか、本当の万引き犯なのかまでは、ちょっと定かではありません。他の国でももめているようです。*2
また、上記の記事と同じライターが、この動画について8月に言及しています。
Winkeldieven bij de Hema? | Marketingfacts
「HEMAで万引き?」みたいなタイトルだと思いますが、「万引きを減らすにはなかなかいい方法じゃないか」みたいなことが書いてあって、これがリアルかどうかはなんとも言っていません。(多分)うーん、本当のところが知りたいんだけどなあ。しかしまあ、少なくとも「1万人目」というところは違うんでしょう。
というわけで、本日は以上。現在、動画を投稿した方に「これは本物か?」と聞いてみているので、もしお返事がきたら追記いたします。
*1:ニュースサイトのそーすがよければ、以下の2つ。
○Cookiewall: Cookies op de Volkskrant | de Volkskrant
Prijsverlaging als middel tegen winkeldiefstal | Marketingfacts
○http://www.nu.nl/economie/706754/meest-gestolen-artikelen-hema-goedkoper.html
特にVolkskrantの記事の方は、万引きの被害はオランダで年間50万ユーロ相当に及ぶみたいなことが書いてありました。
*2:10,000th Dutch Shoplifter Gets Parade : videos
According to several websites, it was real. However, it is also used as a training video for HEMA, so may be fake
いくつかのウェブサイトによればこれはリアル。しかしながらHEMAのトレーニングビデオとして使われているようなので、フェイクだろう。
というコメントがあるのですが、ぜひソースがほしいですねえ。